新代表就任挨拶
このたび、自立生活センター・小平の代表を務めさせていただくことになりました
澤田 佳士(さわだ けいと)と申します。
自立生活センター・小平の三代目代表を務めてこられた淺川 都さんが、令和7年2月2日、肺炎のためご逝去されました。
私自身も入職以来、淺川さんから多くのことを学び、大変お世話になりました。突然の訃報に、今なお信じられず、深い悲しみの中におります。謹んで哀悼の意を表するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
まだ気持ちの整理がつかない中ではありますが、後任として皆様にごあいさつ申し上げるとともに、この場をお借りして、少しだけ私自身のことを紹介させていただきます。
私は2010年、大学の体操部での練習中に首を脱臼・骨折し、頚髄損傷という障害を負いました。
CIL・小平との最初の出会いは、2013年頃、私が伊東重度障害者センターという自立訓練施設に入所していたときのことです。
その際、同センター出身でもある淺川さんが講演に訪れ、CILの活動に初めて触れました。
当時の私は「地元・東京で一人暮らしをしたい」という目標を持ちながら、自分のことを自分でできるようになるために、施設でのリハビリに集中していました。その中で「24時間介助を受けて生活する」というCILの考え方に対して、正直なところ「一人の時間がなくて大変そう」「なんでも人に頼るのは甘えではないか」といった印象を抱いたことを覚えています。
当初は、CILの理念は自分とは少し違うように感じていました。
その後、一度実家に戻り、在宅勤務でホームページ制作の仕事を約2年間行いました。
そして2016年に「通勤がしたい」「人と関わる仕事がしたい」という想いが強まり、CIL・小平で働くことになりました。伊東での淺川さんとの出会いが、その決断の大きなきっかけとなりました。
実家から通勤しながらCIL・小平での仕事に取り組み、2018年からは24時間介助者を利用した自立生活を始め、現在に至ります。
自立生活センター・小平は、今年度で創立29年を迎える、長い歴史を持つ団体です。
私は支援者として、自立生活を送る当事者として、そして一人の人間として、まだまだ未熟ではございますが、これまでの代表や職員の皆さまが積み重ねてきた想いをしっかりと受け継ぎ、「障害者に人間らしい生き方を」という理念の実現に向けて、誠心誠意努めてまいります。
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
長文となりましたが、以上をもちまして、代表就任のご挨拶とさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。